丹波ツアーを開催いたしました!

2023年12月16日、台湾研究講座主催で里山グリーンネットワーク様ご協力の元で、丹波ツアーを開催いたしました。

里山活動の現場視察と、台湾北部客家地域から山間地域の地域創生を考える講座を盛り込んで、
ジビエ・台湾茶・台湾固有の植物性ゼリーを味わいながら日本と台湾の共通課題を探るテーマで、
現地の人々と学生を交えて学びの場を作りました。

参加者はスタッフ協力者を含め約30名、丹波黒井駅前の春日住民センター調理室に集合後、
里山グリーンネットワークの藤本さんの用意してくださった鹿肉ジビエのお料理と、
大和という地元の料理屋さんのお弁当、そして石田さんがつくってきてくださったオーギョーチ(愛玉子)や
黄紹恒先生の東方美人茶および擂茶(レイチャ)をいただきながら、
丹波の鹿肉利用をめぐるお話、地元の産品を生かした活動拠点にまつわるお話を伺いました。

 

 

 

その後チャーターバスにて移動中、車内では藤本さんがこれまで取り組んでこられた鹿肉利用のための活動の歴史をお話いただきました。
到着後は丹波姫もみじの鹿解体作業所にて、日々猟師さんから運び込まれてくる鹿の解体の場を全員で見学。

実際に見る動物の解体シーンなどは、都会の消費生活では体験できない場面もあり、
改めて普段の生活で様々な「肉」を食しているにも関わらず、
このプロセスが我々の目にしないところで常に起きていることを実感しました。

 

 

参加者の皆さんは熱心にその工程を見学され、現地での問題もお聞きすることができました。
例えば実際に利用されたり食に供されるのはごくごく一部で、その大半は廃棄物として処理されるという過酷な現実、
特に皮なめしにつかえる鹿皮の利用をなんとか推進しようと藤本さんは各地努力をされて
美しい帽子などの製品加工をされているが、実際にはなかなか再利用できずにこれも産廃として有料処分している現状など。。。。
さらに地元の野菜農家などは鹿肉加工をよびかける里山活動に対して、
自分たちの農作物を荒らすしかなんて全頭殺してしまえばいいのにと、商売目的でしか捉えられていない現実や、
大半の地元の人たちの鹿の害に無関心を装う状況など、
複雑な利害関係の状況が日々「獣害」問題の周辺を取り巻いていて、里山活動の難しさも改めて確認することとなりました。

 

 

 

また分水嶺のある水分け公園という施設では、お二人の講師から台湾の客家地域の問題について熱いレクチャーをいただき、
仙草茶とオーギョーチを試食していただいたり、現地の地消地産の商品なども視察。
丹波ツアーでは、多くの学びと気づき、今後を展望し旧交をあたため、新しい出会いに巡り合う機会となりました。